霞ヶ浦の続きです。潮来に行く選択もあったけど「小江戸」と言われる佐原に行くことに決める。ちょっと遠いけどね。簡単な地図を頼りに走る。利根川を渡るところでパチンコ屋の看板に「佐原点2.3km」の看板を信じて走ったら大間違い。あれっ、と思ったら一度通った北利根川の反対側だった。逆送。
それで地図は見ないで土地の人に聞くことに変更。他の畦の草を取っている男性に佐原駅の方向を聞く。やっぱり反対の方向に走っていた。茨城なまりがなかったし、格好から市役所かなんかの方のようだった。また向かい風になって、来た道を戻るのは辛い。喉が渇いたけど田んぼの中、自販機なんてないのだ。少し人家がある通りにでたら、小さな商店があった。木枠のガラスに商品が入っていて、奥の畳の部屋に、歯が抜けたニコニコしたおばあちゃんがすわっていた。飲み物を買い佐原駅を聞く。映画やドラマで見るように耳が遠くてこちらの話が理解できていないよう。ただニコニコしていて良い笑顔。
何回か言ったらわかったようで指さして教えてくれた。店を出たら後ろからまた指さしてニコニコ。その通り走ると利根川に出て、「JR十二橋駅」の標識が見えてきた。佐原に着いたら昼飯、と思っていたけどもう3時を回っている。腹が空いている。もう佐原でもどこでもJRの駅ならいいので、その標識に従う。そうしたら鉄橋と高架にホームのようなものが見えてきた。十二橋駅だった。無人駅。駅前にラーメン屋はあるけど閉店かつぶれてしまったよう。
ホームに出ると掃除のおばさんと出会う。いろいろ教えてもらう。1時間以上電車がこないこと。ここでは食事ができるところはないこと。この辺りはずっと風が強いこと。佐原駅もそんなに遠くないことなど。時間があるから潮来まで行けば食事をするところはたくさんあるというありがたい忠告を受け入れて従う。潮来の先の無人駅も掃除をするからと、潮来まで一緒の電車で行く。
潮来には商店街があった。コーピーも飲みたかったので喫茶店でチャーハンを食べる。夜はカラオケになるような、ふかふかのソファーの私には居心地の悪い店。しかしやっと座って一息付けた。
潮来から佐原で銚子からの電車に乗り換え。成田から総武快速で西大井まで行く。これも掃除のおばちゃんの指示どおりだ。西大井から折りたたみ自家用二輪車を組み立て家に帰る。佐原はまたの機械に。